目次
概要
CCNAやCCNPの試験で頻出の、LAP(WLC管理による無線AP)のWLC探索に関する説明記事です。
この内容はCAPWAPセッションを確立する前に行われるLAPがWLCを探索する方法についてまとめております。
WLCの検出方法
前提条件
LAPがWLCを検出するには、IPアドレスをDHCPまたはスタティックで設定しておく必要があります。
方法①:DHCP オプション43
DHCPオプション43は、DHCPのオプション機能の一つです。
このオプションはLAPにWLCのIPv4アドレスを通知するために使用されます。
この方法は大規模環境でよく用いられます。(例:本社WLCに全国の支社APを接続するケース)
方法②:DHCP オプション53
DHCPオプション53もDHCPオプション機能の一つです。
このオプションは、LAPにWLCのIPv6アドレスを通知するために使用されます。
DHCPオプション53も、大規模環境で多く用いられます。
方法③:DNSディスカバリ
LAPがDNSを利用してWLCのIPアドレスを解決するための仕組みです。
起動したAPは、あらかじめ決められたホスト名をDNSに問い合わせ、返ってきたIPアドレスを使ってWLCに接続します。
ドメイン名「CISCO-CAPWAP-CONTROLLER.localdomain」を照会し、アドレス解決を試みます。
DNSディスカバリは、同一サイトでWLCのアドレス解決を行う場合によく使用されます。
DNSについては、別記事で解説しておりますので、よろしければご覧ください。
DNSとは?初心者向けに仕組み・Aレコード/AAAAレコード/CNAMEをわかりやすく解説
方法④:レイヤ3ブロードキャスト
LAPが起動時に、ブロードキャスト(255.255.255.255宛)でWLC探索の問い合わせを投げる方法です。
同じサブネット内にいるWLCがそのリクエストを受け取り、自身の存在をAPに知らせます。
この方法は、小規模サイトでよく使用されます。
方法⑤:スタティック設定
APに対して 「このWLCに必ず接続しなさい」 と手動で指定する方法です。
CLIコマンドでWLCのホスト名とIPアドレスを直接入力することで、
APはブロードキャストやDNS探索をせず、最初から指定されたWLCにJoinしにいきます。
方法⑥:モビリティディスカバリ
APが過去に接続していたWLCの情報を記憶しており、その情報をもとに再びWLCを探索する仕組み です。
特にモビリティグループ(Mobility Group)を構成している場合、APはグループ内のWLC候補をキャッシュしていて、再起動時や再接続時に優先的に利用します。
試験対策まとめ(CCNA/CCNP向け)
押さえておくべきポイント
- LAPがWLCを検出する方法は 5つある
- 試験でよく問われるのは「どの方法がどの環境で使われるか」
- DHCPオプション43とDNSディスカバリ(使用されるドメイン名は何?)に関する問題が頻出
暗記のコツ
- 「DHCP → 大規模、DNS → 同一サイト、Broadcast → 小規模、Static → テスト環境、Mobility → 再接続」
- 環境規模やシチュエーションを紐づけて覚えると整理しやすい
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参考コンテンツ
【Cisco公式】Lightweight アクセスポイントの DHCP オプション 43 の設定
【Cisco公式】Lightweight アクセス ポイントに関する FAQ
【Cisco公式】Catalyst 9800 WLC を使用した AP 参加プロセスの理解

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