東京都デジタル人材育成支援事業の口コミ|Javaを選んで後悔した話


※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。

営業職からIT未経験でこの事業に参加し、2か月の訓練を経てITエンジニアになりました。いまはネットワークエンジニアとして2年目、機器台数が100近くになる比較的大規模な案件にも関わっています。

先に結論を書きます。

参加してよかったです。ただし、コース選びは失敗したと思っています。

公式サイトには受講生の声がたくさん載っていて、どれも前向きな内容です。嘘だとは思いません。実際、無料でここまでやってくれる仕組みはほかにないですし、僕自身この事業がなければ今の仕事に就いていません。

ただ、参加を検討している人が本当に知りたいのは、たぶんそういう話ではないはずです。どんな会社を紹介されるのか。何社受けて何社受かるのか。インフラとプログラミング、どっちを選ぶべきなのか。

そのあたりを、2年経った今の視点から書きます。応募20社・内定3社という実際の数字も含めて、全部出します。

デジカレTOKYOとは何か

正式には「東京都デジタル人材育成支援事業」といいます。デジカレTOKYOは通称で、東京都産業労働局が委託し、アデコ株式会社が運営しています。

ざっくり言うと、IT未経験者が無料で職業訓練を受けながら、同時に就職活動もできるという事業です。

参加条件は以下のとおりです(2026年9月時点)。

  • 原則35歳以下(訓練開始日時点)
  • 求職中、または非正規雇用で就業中
  • IT関連業務の経験がない、または少ない
  • 都内のIT関連業界・職種への就職を希望している
  • 平日9:30〜17:30の訓練に参加できる
  • 学生ではない
  • 今年度・昨年度に同事業の訓練を受けていない

受講料もテキスト代も無料です。ただし交通費は自己負担で、しかも技能習得手当や職業訓練受講給付金の対象外です。ここは「職業訓練」という言葉から連想するものと違うので、最初に押さえておいてください。無収入の期間を自力で乗り切る必要があります。

コース構成(2026年9月時点)

現在の短期集中コースは、期間で見ると1.5か月と2か月の2種類、コース名としては3つあります。

コース期間内容
デジタル人材育成コース1.5か月インフラ基礎+プログラミング基礎(Python)+基本情報技術者試験
インフラ・AWSコース2か月インフラ基礎+AWS基礎
プログラミング・Javaコース2か月Java Bronze試験範囲の基礎

このほかに、3か月の「ハイエンドコース」が別サイトで運営されています。

注意してほしいのは、僕が受けた2024年当時とは構成が変わっている可能性が高いことです。 以下の体験談は「2024年度の2か月コース(Java)を受けた一個人の記録」として読んでいただければと思います。制度の最新情報は必ず公式サイトで確認をお願いします。

なぜ営業職からITを目指したのか

前職は法人営業と商品企画をやっていました。業界としてはITとまったく関係のない領域です。

辞めた理由を一言でまとめるのは難しいのですが、法人営業で消耗しきってしまったというのが正直なところです。

数字を追う仕事でした。達成しても月が変わればゼロに戻って、また同じことを繰り返す。うまくいかない時期の空気は重く、逃げ場もありません。一つひとつは耐えられる程度のことでも、積み重なると効いてきます。ある時期から、完全に燃料が切れていました。

詳しくは書きませんが、このまま続けるのは無理だ、と自分でわかってしまった瞬間がありました。

ITは、実は昔から気になっていた

意外に思われるかもしれませんが、ITへの興味自体はずっと前からありました。

小学生のころ、見よう見まねでブログを開設したことがあります。プログラミングにも手を出しました。どちらも長続きしていません。少し難しくなるたびに「これは専門でやっている人じゃないと無理だ」と自分で結論を出して、そのたびに投げ出してきました。

ただ、興味そのものは消えていなかったんだと思います。転職先を考えたときに真っ先に浮かんだのがITでした。手に職がつく、年齢的にまだ間に合いそう——理由は後付けでいくらでも並べられますが、根っこにあったのは子どものころの「面白そう」だった気がします。

(ちなみに今こうしてブログを書いているのも、たぶん同じ流れの上にあります。20年以上かかって戻ってきた形です)

反対されました

家族には反対されました。

前職はそれなりに安定した会社でしたし、そこを辞めて未経験の業界に飛び込むというのは、外から見れば急な方向転換です。心配してくれていたのだと今はわかります。当時は当時で、うまく説明できずにもどかしかった記憶があります。

背中を押してくれたのは友人でした。「向いてると思う」と言われて、それだけで前に進めた部分があります。

お金がなかった

もうひとつ、現実的な事情がありました。勉強にお金をかけられる状況ではなかったことです。プログラミングスクールを調べてみると、だいたい30万円から80万円。仕事を辞めて無収入になる前提で、そこにさらに数十万円を払う選択はできませんでした。

その状態で見つけたのが、東京都のこの事業でした。無料で、就職支援までついてくる。正直「本当にそんな話があるのか」と疑いましたが、都が委託している事業だとわかって申し込みました。

応募したのは2024年の6月から7月にかけてです。

選考で聞かれたこと

申し込むと、まず個別の説明会と面談があります。ここが実質的な選考です。

構えていたのですが、技術的な質問は一切ありませんでした。 IT知識を問う場ではない、というのは公式にも書かれているとおりです。

印象に残っている質問は2つです。

「今はお仕事をされていますか」

これが最初に聞かれました。当時は深く考えず答えましたが、あとから意味がわかりました。

参加条件に「求職中または非正規雇用で就業中」とあります。つまり正社員として在職中のままでは参加できないのです。入校日時点で退職済みか、退職日が確定している必要があります。

この質問は、その条件を満たしているかの確認でした。同じことを聞かれた人は、変にごまかさず正直に答えてください。退職日が決まっているなら、それを伝えれば問題ありません。

「なぜIT業界なのか」

もう一つは、動機と意志の強さを見る質問です。これが面談の大半を占めました。

なぜIT業界なのか。なぜ今なのか。2か月やり切れるのか。就職まで走れるのか。言い回しを変えながら、何度も角度を変えて聞かれた記憶があります。

ここで思ったのは、この事業は「やる気の審査」をしているんだなということでした。技術力はゼロが前提なので、見ているのは途中で脱落しないかどうか。無料で枠も限られているわけですから、当然といえば当然です。

なので、対策としては技術の勉強ではなく、「なぜITなのか」を自分の言葉で説明できるように整理しておくことです。前職の経験とどうつながるのか、辞めてまで挑戦する理由は何なのか。ここが薄いと弱いと思います。

結果は1週間ほどでメールで届きました。

2か月間、実際に何をやっていたか

僕が受けたのは2か月のプログラミング・Javaコースです。時間割は平日9:30〜17:30でした。

大まかな流れはこうです。

時期内容
最初の1週間制度説明、ビジネスマナー研修
〜1か月目IT基礎+選択コースの学習(自分はJava)
後半1か月週3日は学習・課題、週2日は求人応募・面接対策・企業説明会

クラスは30人ほどでした。年齢層はばらついていて、20代が多いものの30代もそれなりにいます。前職も接客、事務、営業、福祉といった具合でばらばらです。全員IT未経験という前提なので、置いていかれる感じはありませんでした。

最初の1週間のビジネスマナー研修は、正直「これ要るかな」と思いながら受けていました。社会人経験のある人間からすると既知の内容が多いです。ただ、新卒に近い年齢の人や就業経験が浅い人にとっては意味があるんだろうな、とも思いました。

後半に入ると一気に忙しくなります。 学習と就職活動が同時進行になるので、午前中は講義を受けて、午後は面接、みたいな日が普通にあります。スーツを着て教室を出ていく人を毎日見かけました。

ここはきついですが、事業の設計としては正しいと思います。訓練が全部終わってから就活を始めていたら、無収入期間がどんどん延びますから。

なお、現在の公式FAQを見ると「月〜木が訓練、金曜の午後が就職支援」という書き方になっています。僕のときの感覚(後半は週2日が就活)とは違うので、このあたりは年度で運用が変わっていそうです。

Javaコースを選んで後悔した理由

ここが、この記事で一番書きたかったことです。

僕はプログラミング・Javaコースを選びましたが、インフラ系にしておけばよかったと思っています。

理由は求人の数……ではありません。もう少し構造的な話です。

紹介される求人は、コースに引っ張られる

訓練が始まると、受講生専用の求人サイトが使えるようになります。加えて、メンターから毎週3〜5件の求人紹介があります。

この紹介が、体感で9対1の比率でプログラミング系でした。

理由は明白で、僕がプログラミング・Javaコースを受講していたからです。学んでいる内容に合わせて紹介してくれる。事業側としては親切な設計だと思います。

ところが、自分で求人サイトを検索して眺めてみると、様子が違いました。募集そのものは、インフラ系と開発系でだいたい半々くらいあったんです。

つまり、求人の母数は偏っていないのに、紹介として自分の前に流れてくる情報だけが、コースによって大きく偏っているという状態でした。

これは受講生の側から見ると、かなり重い意味を持ちます。

コースを選んだ時点で、就職先の選択肢が実質的に絞られる。 しかもそのコース選択は、IT業界のことを何も知らない状態で、申込のタイミングでやっているわけです。2か月後の進路を、一番情報がないときに決めている。

僕が「コース選びを失敗した」と言っているのは、この構造のことです。

しかも、条件のよさそうな求人はインフラ側にあった

自分で求人を眺めていて、もうひとつ気づいたことがあります。

設立年数が長かったり、規模が比較的大きかったりする会社の募集は、インフラ系のほうが多いという印象でした。

これも考えてみれば理由があります。未経験者がすぐに開発の戦力になるのは難しいけれど、インフラの運用・監視なら現場に入りながら覚えられる。ある程度の規模がある会社ほど、そういう受け入れ体制を組めるということなんだと思います。

気づいたのは、訓練が始まって4〜6週目あたりでした。ちょうど就職活動が本格化してきたころです。

気づいたのに、何も変えなかった

ここは正直に書いておきます。

この偏りに気づいたあと、僕は特に行動を変えませんでした。

コース変更ができるのかも調べていませんし、メンターに相談もしていません。紹介されるまま応募を続けました。当時は目の前の就職活動をこなすので手一杯で、構造の話まで考える余裕がなかったというのが実情です。

ただ、このとき感じた「インフラって大事なんだな」という感覚だけは残りました。それが後で効いてきます。

結局インフラに行った

結論から言うと、僕はJavaを学んだのにインフラエンジニアになりました。

紹介される求人の9割はプログラミング系だったのに、です。話を聞くうちに「こっちのほうが自分に合っているかもしれない」と思うようになり、最終的にネットワークの領域に進みました。

つまり、2か月かけて学んだJavaは就職の直接の武器にはならなかったということです。

2年やってみて思うこと

インフラを2年やった今の視点で、未経験からインフラに入る優位性を挙げておきます。

資格の道筋が明確です。 ネットワークならCCNA、サーバーならLPICやLinuC、クラウドならAWS認定。資格がすべてではないですが、「これを取れば次に進める」というレールが敷かれているので、勉強の方向で迷いません。開発職はスキルの証明方法がもっと曖昧で、ポートフォリオの質を問われたりすると聞いています。未経験者にとっては、道筋が見えることの価値は大きいです。

(このブログでもCCNA関連の記事をいくつか書いています)

現場に入るハードルが低いです。 運用・監視から入って、構築、設計と段階を上がっていける。最初の一歩を踏み出しやすい構造になっています。

土台としてつぶしが効きます。 ネットワークやサーバーの理解は、後でクラウドをやるにしてもアプリを触るにしても効いてきます。逆は成り立ちにくい。「まずインフラをやっておく」という選択は、将来の選択肢を狭めません。

とはいえ、Javaが無駄だったわけではない

公平のために書いておくと、まったく無駄だったとも思っていません。

プログラミングの基礎をやったおかげで、コードを見ても身構えなくなりました。これは今かなり効いています。ネットワークの世界も自動化が進んでいて、設定を手打ちするだけの時代ではなくなりつつあります。PythonでAPIを叩いたり、設定のテンプレートを書いたりする場面が実際にあります。

あのときJavaで「変数」「条件分岐」「オブジェクト」といった概念に触れていなかったら、今もっと苦労していたはずです。

なので正確に言うと、「Javaが無駄だった」ではなく「先にインフラをやっておけば順番として効率がよかった」ということになります。

これから選ぶ人へ

いま迷っている人に伝えたいのは、コース選びは「やりたいこと」より先に「自分が希望する条件の求人がどこにあるか」で考えたほうがいいということです。

夢がない話に聞こえるかもしれません。でも、2か月後に就職するための訓練なんです。まず入り口を通ることを優先して、やりたいことは入ってから追いかけたほうが、結果的に早いと思います。

現在は「インフラ・AWSコース」があります。当時の僕がこれを選べていたら、と正直思います。

求人と就職活動のリアル

ここは数字で書きます。

応募20社弱、内定3社

僕が訓練期間中に応募したのは20社弱、内定をもらえたのは3社でした。

公式サイトの受講生の声を読むと、「4社」「5社」「6社」という数字が並んでいます。最初にこれを読んだとき、「そんなに少なくて決まるのか」と思いました。

あれは決まった人の数字です。 4社で決まる人もいれば、20社出す人もいる。載っているのはうまくいった例なので、応募数の相場としては受け取らないほうがいいです。

20社出して3社。打率としては15%くらいですが、未経験の転職としてはそんなに悪くないと思います。むしろ最初から20社くらい出すつもりでいたほうが、精神的に楽です。5社落ちた時点で「自分はダメなのか」と落ち込むより、母数を確保して淡々と回すほうがいい。

求人の紹介のされ方

前述のとおり、受講生専用の求人サイトから自分で検索して応募でき、加えてメンターから毎週3〜5件の紹介があります。企業側からオファーが来ることもあります。

紹介されても応募するかどうかは自分で決められます。 ここは重要で、「紹介された企業に必ず入らなければならない」という縛りはありません。事業の求人を使いつつ、自分で外の求人に応募することもできます。

求人の数自体は、比較的多かったという印象です。

なお、17社落ちた中身については書きたいことが多すぎるので、別記事にまとめます。

ただしSESが多い

正直に書きます。SES(客先常駐)の会社が多い傾向がありました。

公式サイトには「自社開発、受託開発、SESなど様々」と書かれています。嘘ではありません。ただ、体感としての比率でいうと、SESがかなりの部分を占めていました。

これは事業の構造上、ある程度しかたのないことだと思います。未経験を正社員で積極採用できる企業というのが、そもそもSES系に多いからです。

SESが悪いと言いたいわけではありません。実際、最初の現場で経験を積んでキャリアを広げている人はたくさんいます。ただ、「都の事業だから条件が良いところに行ける」と期待していると、ギャップが大きいとは思います。

企業規模のギャップがしんどかった

受講期間中に一番しんどかったのは、勉強でも就活の忙しさでもなく、ここでした。

前職はそれなりに大きな組織でした。福利厚生も制度も整っていて、会社がなくなるかもしれないと考えたことは一度もありません。

一方で、紹介される企業の多くは規模の小さい会社です。設立年数が浅かったり、従業員数が二桁だったり。求人票を見ながら「この会社、5年後にあるのかな」と考えてしまう瞬間が何度もありました。

「東京都がやっている事業だから安心」と思って入ってきた分、この落差はこたえます。

ただ、これは見方の問題でもあります。大企業の安定性を求めるなら、そもそも未経験でIT業界に入るという選択自体が噛み合っていません。未経験を受け入れて育てる余地があるのは、多くの場合そういう会社のほうなんです。「大企業から転職する人には想定外のギャップがあるが、成長環境を求める人には合っている」というのが、2年経ったいまの整理です。

「東京都の事業だから安心」は半分正しくて半分違う

いま振り返って思うのは、この事業の価値は「無料で学べること」と「就職活動を伴走してもらえること」に集約されるということです。

メンターの支援は本当に手厚いです。履歴書や職務経歴書の添削、面接練習、面接後のフォロー。これを無料で、回数制限なく受けられる。転職エージェントに近いことを、未経験者向けにやってくれるわけです。この価値は疑いようがありません。

一方で、「良い会社に入れる仕組み」ではありません。 集まっているのは「未経験を採用したい企業」であって、「条件の良い企業」ではないからです。ここを混同すると、僕と同じギャップを感じることになります。

僕がやっておけばよかったこと

僕は最終的に、事業の求人経由で今の会社に入りました。

それ自体は悪い選択ではなかったと思っています。実際に今、ネットワークの設計や構築の案件を任せてもらえる立場にいますし、この事業がなければたどり着いていません。

ただ、もう一度やるならひとつ変えることがあります。訓練と並行して、外部の転職エージェントにも登録しておくことです。

理由は単純で、比較対象がなかったからです。20社応募して3社内定という数字を出しましたが、その20社はすべて事業の求人サイトの中から選んだものでした。外の求人を見ていれば、「この条件は市場的に妥当なのか」を判断できたはずです。未経験可の求人が事業の外にどれだけあるのかも、当時は知りませんでした。

事業の求人を使うことと、外部のエージェントを使うことは両立します。むしろ併用して初めて比較ができるというのが、2年やってみての結論です。

IT・エンジニア領域に特化したエージェントであれば、未経験可の求人も扱っています。無料ですし、登録して求人を眺めるだけでも相場感がつかめます。訓練中は忙しいので、入校前か、入校してすぐの段階で登録しておくのがおすすめです。

併用するなら

ウズウズIT

IT未経験者向けの就職支援サービスです。就職サポートに加えてIT学習のサポートも無料で使えるので、研修と就職支援がセットという点ではデジカレと構造が似ています。学習コンテンツにはインフラ系の内容も含まれます。

ITエンジニアの就職なら【ウズウズIT】

※対象は18〜29歳(高卒以上)で、勤務地は関東・関西・東海が中心です。30代の方や、それ以外の地域で就職したい方は対象外になります。利用は無料です。

この事業が合わない人の選択肢

ここまで書いてきたとおり、この事業にはわりと厳しめの条件があります。

  • 原則35歳以下
  • 求職中または非正規雇用(正社員として在職中は不可)
  • 平日9:30〜17:30に通える
  • 都内のIT企業への就職希望

加えて、条件を満たしていても2か月間まったく収入がないという現実があります。手当も給付金も出ません。僕はギリギリで乗り切りましたが、貯金がない状態ではかなり危ない賭けでした。

当てはまらない場合の代替を、3つ挙げておきます。

① 無収入期間がリスクなら「雇用型」

あまり知られていませんが、先に入社して、給与を受け取りながら研修を受けるという形のサービスがあります。スクールではなく、雇用されたうえで研修を受け、その後配属されるタイプです。

学ぶためにお金を払うのでも、無収入で耐えるのでもなく、給与が出ながら学べる。これは無収入期間のリスクを負えない人にとって、かなり大きな違いです。当時の僕がこの選択肢を知っていたら、間違いなく比較検討していました。

ただし、条件はデジカレより厳しめです。年齢の上限が低く、学歴と社会人経験も問われます。当てはまる人は限られますが、条件を満たすなら検討する価値はあると思います。

給与を受け取りながら研修

BREXA SOLVIA

スクールではなく、雇用型のサービスです。3か月の実践型研修を受けたうえで配属される形なので、学習期間中の収入が途切れません。LinuC Award 2026の認定企業でもあり、インフラ寄りの内容が扱われています。

未経験OK|3か月研修でエンジニア転職+キャリアアップ【BREXA SOLVIA】

※対象は23〜30歳・大卒以上・社会人経験1年以上です。最初のステップはオンライン説明会への参加になります。条件が合わない方はご注意ください。

② 在職中で辞められないなら有料スクール

正直に言うと、僕はお金がなかったので選べませんでした。ただ、在職中でも通えるという一点は大きな差です。この事業は退職が前提なので、無収入期間のリスクを丸ごと背負うことになります。働きながら学べるなら、そのほうが経済的には安全です。

スクールを選ぶなら、見るべきはここだと思います。

  • インフラ系のカリキュラムがあるか(求人数の話は前述のとおりです)
  • 資格取得が組み込まれているか(CCNAやLinuC、AWS認定など。未経験にとって資格は数少ない客観的な証明手段です)
  • 転職支援があるか(学んで終わりでは意味がありません)
  • 給付金の対象講座かどうか(専門実践教育訓練給付金の対象なら、受講料の一部が戻ります。これは大きい)

無料カウンセリングはどこもやっているので、2〜3社話を聞いて比較してから決めてください。1社だけ見て決めるのが一番危ないです。

③ 独学で行くなら

お金も時間もかけられないなら、独学でCCNAを取るという道もあります。実際、僕の周りにも独学組はいます。

ただ、独学の最大の敵は「就職活動の相談相手がいないこと」です。技術は本と手を動かせば身につきますが、未経験でどう自分を売り込むかは一人だと本当にわかりません。この事業やスクールの価値は、技術よりむしろそこにあると思っています。

2年経った今

営業職からこの事業に入って、いまネットワークエンジニアとして2年目です。

機器台数が100近くになる案件にも関わらせてもらっています。設計から構築、現地での導入まで一通り。トラブルが起きれば原因を切り分けて、ベンダーと技術的なやりとりをして、解決する。2年前の自分からは想像できない場所にいます。

「思ったよりイマイチかも」と感じながら受けた訓練でも、ここまで来られます。

正直、受講中は不安でした。紹介される会社の規模が小さいこと、SESが多いこと、選んだコースが求人と噛み合っていないこと。全部モヤモヤしたまま就職しました。

でも、入り口の質と、その後のキャリアは別の話です。入ったあとに何をやるかで、いくらでも変わります。資格を取る、手を挙げて構築案件に入る、トラブルを自分で解決してみる。その積み重ねのほうが、最初にどこに入ったかより効いてきます。

年収がどう変わったかは、別記事にまとめる予定です。

まとめ

デジカレTOKYO(東京都デジタル人材育成支援事業)について、思ったことを正直に書きました。

参加を勧める人

  • IT未経験で、学習にお金をかけられない
  • 条件(35歳以下・求職中・都内就職希望)を満たしている
  • 2か月無収入でも生活できる目処がある
  • 最初の一社にこだわりすぎず、まず業界に入りたい

慎重に考えたほうがいい人

  • 大企業や安定性を重視している
  • SES以外の選択肢を強く希望している
  • 在職中で、辞めるリスクを取りたくない
  • 2か月分の生活費に不安がある

そして、これから参加する人に伝えたいことは2つです。

  1. コースはインフラ系を検討してほしい。 紹介される求人がコースに引っ張られる以上、ここが実質的な進路選択になります。
  2. 外部のサービスにも登録しておいてほしい。 事業の求人だけで判断すると、比較対象がありません。

この2つを当時の自分に言えていたら、もう少し納得感のある就職活動ができたと思います。

未経験からITを目指す人の参考になれば幸いです。

記事中で触れた2つのサービスです。どちらも対象条件があるので、先に確認してから進んでください。

18〜29歳/事業と併用して求人の相場を知りたい人

ITエンジニア就職に特化した【ウズウズIT】

※高卒以上/勤務地は関東・関西・東海が中心

23〜30歳/無収入期間を作らずに未経験から入りたい人

未経験OK|3か月研修でエンジニア転職+キャリアアップ【BREXA SOLVIA】

※大卒以上/社会人経験1年以上/オンライン説明会への参加が必要

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